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  • 地域ケアシステムにおける地域包括支援センターの概要と役割

急速に進展する高齢化社会に備えて、高齢者が要介護状態になっても住みなれた地域で自分らしく暮らすために地域で包括的に支援やサービスを提供できる仕組みとして地域包括ケアシステムの構築が進められています。地域ケアシステムでは地域における「住まい」「医療」「介護」「予防」「生活支援」の5つのサービスが一体的、包括的に提供されます。その中心的な役割を担うのが地域包括支援センターです。地域包括支援センターは地域の高齢者やその家族、および地域住民の窓口となる地域包括支援センターについて、その役割や業務内容について紹介します。

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  • 地域包括支援センターの概要と役割

地域包括支援センターは、市町村が設置主体となって、高齢者の介護のみならず福祉、健康、医療など地域住民の日々の暮らしを多面的にサポートする役割を担っています。地域包括支援センターには保健師・社会福祉士・主任ケアマネジャーが配置されています。この3職種がチームとなって地域の高齢者の自立した生活支援や人間らしく生きられることの支援、および地域住民の相談を幅広く受け付けて制度を横断したネットワークを構築して支援を行います。主な業務は以下の4つです。

  1. (1)介護予防ケアマネジメント業務
  2. (2)総合相談支援業務
  3. (3)権利擁護業務
  4. (4)包括的・継続的ケアマネジメント支援業務

地域包括ケアシステムの図

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  • 4つの業務の具体的な内容

4つの業務の具体的な内容は次のとおりです。

(1)介護予防ケアマネジメント業務

介護予防ケアマネジメント業務は、高齢者が住み慣れた地域で自立した日常生活を送れるよう支援することを目的としています。具体的には、高齢者が要介護状態になることをできるだけ防ぎ遅らせること、および要支援・要介護状態になっても、その悪化をできるかぎり防ぐための支援などが行われます。

事業の対象者は、要支援1、2の高齢者、支援や介護が必要となる可能性が高いと判断された高齢者、およびそこまでも行かない高齢者です。要支援1・要支援2の高齢者には介護予防ケアプランを作成し、介護予防のためのサービスを利用する支援が行われます。要支援や要介護になる可能性が高いと判断される高齢者には介護予防のための運動機能を向上させる教室の紹介や嚥下機能が低下に備えて口腔機能を向上させる教室の紹介などが行われます。また、介護予防ケアプランの作成も行われます。一般の高齢者には、高齢者自らが介護予防や健康の維持・増進に向けて取り組んでいくことが重要です。そのための情報提供や必要とされる関係機関の紹介などが行われます。

(2)総合相談支援業務

高齢者が住み慣れた地域で人間らしく自立した生活を送るためには、高齢者個々に対する支援とともに、それだけではなくボランティア活動など生きがいを持てる支援も必要とされています。そこで総合相談支援業務では、地域におけるネットワーク構築、地域の実態把握、および幅広い相談に対応する3つの業務を行って介護に関する相談や悩み以外にも、福祉や医療、生きがいなどいろいろなことの相談に対応します。

(3)権利擁護業務

高齢者が安心して暮らすためには、高齢者の権利が十分に守られていなければなりません。高齢になると判断能力が劣ってくるのでだまされやすくなります。そこで、高齢者の権利擁護業務として資産の管理を安全にできる成年後見制度の紹介や高齢者に対する虐待防止を他の機関と提携して行います。また、悪質な訪問販売の被害にあって泣き寝入りしないように相談に応じることも行われます。

(4)包括的・継続的ケアマネジメント支援業務

高齢者が住み慣れた地域で暮らし続けるには、医療・健康、介護、福祉、生きがいなど幅広い範囲にわたる連携された支援が必要です。幅広い連携支援には、ケアマネジャーや医療機関など地域の関係機関などとの連携や在宅と施設の連携が求められます。そこで、包括的・継続的ケアマネジメント支援業務として、地域において多職種にわたる相互の連携や協働を推進します。そして、個々の高齢者の状況や変化に応じた包括的・継続的ケアマネジメントを実現するために連携・協働の体制づくりが包括的・継続的ケアマネジメント支援業務として行われます。また、ケアマネジャーへの個別指導・相談対応、「地域ケア会議」などを通じた自立支援型ケアマネジメントの支援、および支援が困難な事例などへの指導・助言なども包括的・継続的ケアマネジメント支援業務として行われます

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  • 高齢者や地域住民が地域包括支援センターを利用するメリット

地域包括支援センターを高齢者や地域住民が利用する大きなメリットは、高齢者が住み慣れた地域で自立した生活をするために必要な幅広い支援が、行政にありがちなたらい回しされないことです。地域包括支援センターには、介護に関しては主任ケアマネジャーが対応できます。医療や健康増進などに関しては保健師が対応できます。高齢者の権利に関することは社会福祉士が対応できます。また、情報ネットワークも構築されており、幅広い対応が可能です。

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  • まとめ

高齢者が住み慣れた地域で人間らしく自立した生活を目指す地域ケアシステムにおける中心的な地域包括支援センターについて、役割や4つの業務について紹介しました。高齢者やその家族、および高齢者を地域共同体としても地域包括支援センターの役割について理解と積極的な活用が求められています。