有料老人ホームとは、入居者に、食事の提供、入浴・排せつもしくは食事の介護ほか日常生活の介護支援を行う、民間事業者が運営する施設です。
有料老人ホームには、「介護付」「住宅型」「健康型」の3種類があります。そのなかの「住宅型有料老人ホーム」とは、外部の訪問介護サービスの利用が可能な、食事サービス付き有料老人ホームのことです。

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  • 住宅型有料老人ホームの特徴

「住宅型有料老人ホーム」は、有料老人ホーム3つのタイプ(介護付・住宅型・健康型)のなかの一つです。他の2つとの違いは、介護サービスの提供はありませんが、入居者が外部の介護事業者と契約することでサービスを受けられることです。

施設により違いはありますが、一般的には60歳以上の共同生活になじめる方で、自立している方から要支援・要介護度の方まで入居が可能です。「身元引受人がいない・感染症などの疾患がある・認知症」などの場合は、施設ごとに入居基準が異なるので確認が必要です。

平成25年度老人保健健康増進等事業『有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅に関する実態調査研究』によれば、「住宅型有料老人ホーム」は有料老人ホーム全体の60%で、5,100施設があり、定員数は14万3,466人です。

平成18年(2006)4月の介護保険法の改定で総量規制が行われるようになり、「介護付有料老人ホーム」の開設が制限されたため、「住宅型有料老人ホーム」として開設する施設が増えました。また、2009年3月以降、全国に点在していた小規模の高齢者施設が、国からの通達で老人ホームとして登録するようになった際、多くが「住宅型有料老人ホーム」として登録されました。そのため、「住宅型有料老人ホーム」は19人以下の小規模な施設が半数近くを占めています。したがって、「介護付有料老人ホーム」よりも施設数は多いのですが、定員数は下回ります。

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  • 住宅型有料老人ホームで受けられるサービス

住宅型有料老人ホームは、食事・掃除・洗濯などの生活援助サービスや、緊急時の対応などを行っています。介護が必要な方は、外部の介護サービスを利用することにより、施設内で入浴・排せつ・食事の介護・リハビリなど個々に合った介護サービスを受けられます。なお、介護保険での介護サービス以外の時間帯は、施設のスタッフが対応しているところもあり、その場合、介護付有料老人ホームと変わらない暮らしができます。

また、施設によって医療機関との連携や、訪問看護による健康管理や医療ケアを受けることが可能で、胃ろう・ストマ・気管切開などにも対応している場合があります。そのほか、入居者を楽しませるイベントが開催されていたり、レクリエーション設備が充実している場合もあります。

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  • 住宅型有料老人ホームの費用の内訳

住宅型有料老人ホームの費用の内訳は、以下の通りです。

【入居一時金※1】…家賃や管理費の全部、または、一部を入居時に支払い、終身にわたり施設で生活する権利を取得します。

この「入居一時金」は、期間を経るごとに少しずつ消化されていきます。それを入居一時金の「償却」といい、償却途中で入居者が退去、もしくは死亡した場合は、未償却分は返還されます。返還金の算出方法は施設によって異なりますので、入居前によく確認しましょう。

【月額利用料】

  1. 家賃…(居室や共同設備を利用するための費用)
  2. 管理費…(共同設備の維持や人件費に係る費用)
  3. 食費…(利用回数に応じた食事サービスの費用)
  4. 水道光熱費…(水道・電気・ガスなどの料金)
  5. その他…(おむつなど消耗品、買い物代行、入居者の希望に応じたサービスにかかる費用)
  6. 外部の介護サービスを利用した場合の、介護保険内サービスの1割(2割)※2…(入浴・排せつ・食事の介護・デイサービス・福祉用具など、介護度・地域に応じた介護サービスにかかる費用)
  7. 生活サポート費…(24時間体制で施設スタッフが常駐している場合の人件費)

(※1)近年は、【入居一時金】がなく、【月額利用料】のみという施設も増えています。ただし、そのぶん【月額利用料】は高く設定されている場合があります。

(※2)住宅型有料老人ホームの場合、自宅で受ける訪問介護と同じく、介護サービスを利用した分のみの負担になります。

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  • 住宅型有料老人ホームに入居するためには

住宅型有料老人ホームへ入居する場合は、各施設に申し込みを行います。申込書を提出したあと、面談が行われ入居が決定します。

また、入居の際に必要となるのは、入居者の「健康保険証・介護保険証・健康診断書」など。そのほか、住民票や所得証明、入居者の戸籍謄本や、身元引受人の印鑑証明や実印、身元引受人の住民票を求める施設もあります。

なお、入居の決定において、面談や提出書類のほか、介護者の状況、要介護度などによっても総合的に判断されます。入居後でも可能ですが、まだ介護認定を受けていない場合は、早めに各市区町村の窓口で「要介護(要支援)認定」を申請し、介護度を判定してもらいましょう。その際も、市区町村の職員により面談(自宅訪問)が行われます。

「要介護(要支援)認定」を受けると担当のケアマネージャー(介護支援専門員)さんが決まります。色々と相談に乗ってくれるので、精神的に助けられることも少なくありません。また、悩みに応じた解決策や、相談すべき先を教えてくれるはずです。

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  • おしまいに

住宅型有料老人ホームは、外部の介護サービスを利用した場合、介護サービス料を負担します。また、デイサービスや福祉用具などにも介護保険サービスを利用できるので、介護度が低い方にとって、限りなく自宅に近い状態でありながら、見守られている安心感がある施設です。

しかし逆に、介護度が高い方の場合は介護サービスを利用する頻度が増えるため、介護保険の上限を超えやすくなり、介護サービス費用が割高になることがあります。また、住宅型有料老人ホームに限らず、医療依存度が高くなると退去しなければならない場合もあり、対応は施設によってさまざまです。

また、住宅型有料老人ホームでは、外部の介護サービス以外の対応として、施設スタッフを24時間配置しているところもあり、介護付有料老人ホームと変わらない対応の施設もあります。そのため、有料老人ホームを選ぶ際には、入居者の状態や生活スタイルを考慮し、住宅型有料老人ホームに拘らず、総合的に探してみましょう。

その際、高齢者施設において多くの情報をもつ専門家に相談することをお勧めします。ご相談する際は、高齢者の方やご家族のご状況、ご意向をしっかりと把握したうえで、あくまでも客観的な視点と、中立的な立場でアドバイスを提供してくれるプロを選ぶことが、何よりも重要です。

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  • 【おさらい】

住宅型有料老人ホームは、高齢者に対して、食事など日常的な生活援助、緊急時の対応を行う施設です。介護が必要となる場合は、入居しながら外部の介護サービスを利用できます。また、施設スタッフを24時間配置しているところもあり、介護付有料老人ホームと変わらない対応の施設もあります。その他のサービスとして、医療機関との連携で、医療依存度の高い方に対応している場合があります。施設によって、レクリエーションやイベントなども行われます。

■特徴:高齢者のための生活援助サービスが付いた民間の施設

■対象者:一般的に60歳以上

■自立している方から?要支援・要介護度の方まで。施設によって異なる

■介護体制:入居者の必要に応じ、外部の介護サービスを利用

■利用できる期間:長期期間

■問い合わせ窓口:各施設、老人ホーム紹介事業者