• 65歳以上は全員加入 介護保険制度の基本をおさらい
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  • 介護が必要!そんな時は…

では実際に自分や自分の親が、介護が必要な状態になってしまったときはどうすれば良いのでしょうか。どんなに状態が悪くても、公的な介護サービスは所定の手続きをきちんと踏まなければ受けることができません。まずは介護保険の認定申請は市区町村の役所にある「高齢者福祉課」や「介護保険課」、もしくは地域包括支援センターの窓口に申請書を提出することから始めましょう。申請書は市区町村のホームページからダウンロードできるほか、窓口でも受け取ることができます。

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  • 申請→訪問調査→認定

申請書には被保険者の住所や入院の有無、介護保険被保険者証の番号のほか、主治医がいる人はその情報も記入します。いない人でも市区町村指定の医師の診察を受けてから申請書に記入する必要があります。どの病院に指定医がいるか分からない場合は、役所の窓口に聞きましょう。そして申請書には、認定のための訪問調査について希望日程などを伝える欄もあります。

「要介護」や「要支援」の認定をもらうためには、調査員の訪問による聞き取り調査を受ける必要があります。「体の麻痺はどれくらいあるか」「座った状態を保てるか」といった身体機能に関する質問に「所定の場所を理解できるか」「金銭の管理はひとりでできるか」といった認知機能や社会的行動に関する質問など、アンケートの項目は80近くもあります。その後申請から原則30日以内に「認定通知書」と「被保険者証」が郵送されて要介護度が決まります。「要介護状態」になれば、地域の居宅介護支援事業者(ケアプラン作成事業者)に「介護サービス計画書」を書いてもらうことができます。この計画書を基に各介護事業者と契約を結び、サービスを受けられるようになる、という手はずです。

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  • 訪問調査の注意点

そこで気になるのが「実情に即した認定がもらえるか」ということでしょう。訪問調査に要する時間は30分から長くて1時間。この短い時間でさまざまな状態を適切に伝えなくてはいけません。例えば認知症の人は、できないことでも「できる」と答えてしまうことがあります。昔のことを今日のことのように話してしまう可能性もあります。このようなことを避けるためにも訪問認定には必ず家族が同席するようにしましょう。

しかし、介護される人にもプライドがあります。認知症の人の中には、自分が認知症であることを否定している人も多くいます。そんな時に「介護が必要かどうかの認定調査だ」と伝えてしまうと「私は介護なんて要らない」と実情より良くみせようとしてしまうものです。例えば、「役所の人が高齢者の調査に来る」と伝えると、ありのままを答えてくれる可能性が高くなります。事前に調査員の方にも認定調査だということを内緒にしてもらうように頼んでおきましょう。また、本人や家族が「困っていること」や「できないこと」をメモに残しておくことも有効です。

手続きが何段階もあり、被保険者は面倒だと思ってしまいがちな介護保険制度。しかしそれは本当に介護や支援が必要な人に、適切なサービスを提供するためのものです。正しい知識を身につけて、万が一の時にも慌てないようにしたいものです。