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  • 認知症とは

認知症は、何らかの原因で脳の神経細胞が壊れることによって起こります。進行すると、精神や身体における活動機能がどんどん低下し、生活するうえで多くの支障が生じます。老化による物忘れと混同されがちですが、それとは異なります。

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  • 認知症の概要

認知症とは、生まれてから正常に発達した知的能力(記憶・思考・理解・計算・学習・言語・判断など)…いわゆる認知機能が脳の障害によって低下し、日常生活や社会生活を営めなくなる状態をいいます。

人間の活動のほとんどは、脳からの指令で正常に行われます。つまり、脳は最大の司令塔でありコントロール室です。しかし、その脳がうまく機能しなければ、理解力や判断力を失い、あらゆる活動がスムーズにできなくなってしまいます。

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  • 認知症の症状

人は年を重ねると記憶力・判断力・適応力が衰えますが、それは至って自然なことです。「うっかり忘れた」というようなことが、一般的には60歳を超えたあたりから、より頻繁に起こるはずです。しかし、これはあくまでも老化による物忘れ。うっかり忘れても、あとでハッと思い出したり、何かを忘れたという自覚があります。

しかし、認知症の場合は、忘れた自覚そのものがありません。つまり、体験したことの記憶がすっぽり欠落するということです。そのため、ご自身で通帳や財布を仕舞い込んだ記憶をなくし、「誰かが盗んだ」と怒りだす場合があります。

なお、認知症の症状には以下のようなものがあります。

  • 記憶障害
  • 理解力や判断力の障害
  • 見当識障害(年月日や居る場所などがわかなくなる)
  • 幻覚、幻聴、せん妄(頭が混乱した状態)
  • 暴言、暴力
  • 物盗られ妄想
  • 介護拒否
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  • 増加する認知症

65歳以上の高齢者について、厚生労働省の調査によると、平成24(2012)年時点で認知症を発症している方は推定値15%、約462万人と推計されています。また、健常者と認知症の中間にあたるとされる軽度認知障害(MCI:Mild Cognitive Impairment)を発症している方は推定値13%、約400万人と推計されています。

平成24年時点で65歳以上の高齢者人口は3,079万人です。つまり、約7人に1人が認知症ということになります。そこに予備軍(MCI)を加えると、約4人に1人という深刻な状況です。ただし、軽度認知障害(MCI)の場合は、認知機能一部のみに低下が生じるため、日常生活には支障がない状態です。また、MCIの方すべてが認知症になるわけではありません。

しかし、厚生労働省によれば、高齢化の進展にともない、認知症を患う方はさらに増加傾向にあるとし、2025(平成37)年には全国で約700万人を超すという推定値を示しています。これはつまり、約5人に1人が認知症であるということです。これに予備軍が加われば、さらに大きな数字となるはずです。

そのため、厚生労働省では、2025(平成37)年を目途に、認知症の方を含む高齢者の方々がよりよく生活できるよう、地域包括ケアシステムの構築を推進しています。

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  • 主な認知症の種類

『認知症』という呼び方は、脳の障害で認知機能が低下し、生活が困難になるという「症状を示すもの」であり、「あらゆる症状の総称」でもあります。認知症には、以下のような種類があります。

  • アルツハイマー型認知症
  • レビー小体型認知症
  • 脳血管性認知症
  • 前頭側頭型認知症(FTD)
  • 若年性認知症
  • 正常圧水頭症(NPH)
  • まだら認知症

このなかで、もっとも多いのがアルツハイマー型認知症です。脳のなかに異常なタンパク質(アミロイドβ)がたまり神経細胞が壊れ、脳萎縮を進行させると考えられています。

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  • おしまいに

認知症になった方は、ご自分の行動の記憶が欠落してしまうため、その行動に対し問いかけられても、何をいわれているのかわかりません。それに、ここが何処で、いつの日付で、目の前にいる人物が誰なのか、わからなくなることもあります。それは、想像するだけでも恐ろしいことです。

そして、それは介護をする方も同じことです。お仕事をしながら、ご家庭を守りながら、認知症の方を介護する大変さは、想像をはるかに超えたものでしょう。

しかし、認知症になっても適切な支援があれば、希望と尊厳をもって普通に暮らせるということを、認知症になった当事者の方が伝えています。また、介護する立場にある方たちが、心の負担を少しでも減らせるよう、各地で交流会が開催されていたり、支援する応援者(認知症サポーターなど)も存在します。

もしも、ご自身が認知症と診断され落ち込んでいたり、もしくは介護をされる立場で心労を抱え込んでいるのであれば、一度、市区町村の窓口や、専門家にご相談されることをお勧めします。何らかの糸口を見つける、きっかけになるはずです

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  • 【おさらい】

認知症とは、何らかの原因で脳に障害が起こったことにより認知機能が低下して、日常生活や社会生活を営めなくなる状態をいいます。

老化による物忘れは「忘れた」という自覚がありますが、認知症の場合は「忘れた」こと自体の自覚がありません。

65歳以上の高齢者において、平成24(2012)年時点では認知症の方が約462万人、約7人に1人が認知症と推計されています。しかし、認知症は増加傾向にあり、平成37(2025)年には全国で約700万人を超す(約5人に1人が認知症)という推定値が示されています。

■問い合わせ窓口:地域包括支援センター、市区町村役所

■医療機関:神経内科、精神科、脳神経外科、認知症外来