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  • 認知症の20%

認知症のひとつ、脳血管性認知症。脳血管障害(脳卒中)によって神経組織が壊れることで発症するものです。認知症全体の20%を占めており、アルツハイマー型認知症に次いで患者数が多い病気です。発症するのは主に60歳以降。アルツハイマー型と反対に男性が女性より多く発症しているのが特徴です。

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  • 原因は

脳の血管障害とは、脳梗塞や脳出血、くも膜下出血などです。これによって脳の血管が詰まったり(梗塞)出血したりして脳の細胞に酸素が運ばれなくなり、神経細胞が壊れてしまうことで認知症が発生します。血管だけでなく海馬や視床といった記憶に関係する部位に起きることもあります。脳血管性認知症には危険因子があるといわれていますが、それはつまり脳卒中の危険因子であり、高血圧や糖尿病、脂質異常症や膠原病のほか、血液が固まりやすい人やストレスに弱い人、それに喫煙者などとされています。

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  • 症状は

アルツハイマー型が徐々に進行するのに対して、良くなったり悪くなったりを繰り返すのが脳血管性認知症の特徴です。症状が突然出現したり、カクンカクンと階段状に悪化したりします。障害を起こした脳の場所によって起きる症状が変わることがあるため、正常に働いている場所と細胞が壊れてしまった場所で機能に差が出ます。例えば物忘れは激しいのに、判断力は高いまま、というような「まだら認知」といわれる症状が発生します。「まだら」は感情面でも起こり、ボーっとしていて何もできない時と、きちんとできる時とが1日の中で混在します。感情のコントロールできなくなり、すぐに泣いたり怒ったりしてしまいます。そのため、介護する側が大きなストレスを抱えやすい病気です。

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  • 対策は

記憶障害などの認知機能障害を改善させる確実な方法は、残念ながらありません。そのため「予防」が大切になります。基本的には脳卒中にならないように注意をすることです。脳卒中は生活習慣病によるものが多いとされているため、運動不足や過食、ストレスなどを取り除くことです。バランスの良い食事をして適度な運動を心がけましょう。また、血糖値が高い人は定期的な受診をして糖尿病にならないように注意しましょう。

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  • なってしまったら

脳血管性認知症はアルツハイマー型に比べると、歩行困難や排尿障害などの身体機能が早くからあらわれてしまう傾向があります。また、無気力・悲観的で、抑うつ傾向になってしまいがちです。周りの人たちが個々に適したフォローをして、孤独感や不安感を和らげてあげることが大切です。この病気の人は、初期段階なら「自分は認知症だ」と理解できていることも多いのです。

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  • おさらい

脳血管性認知症は、脳血管障害(脳卒中)の二次障害として起こる認知症です。脳梗塞やくも膜下出血などにより血液の流れが悪くなることで、脳の細胞に酸素が運ばれなくなってしまいます。すると神経細胞が壊れてしまい、認知症が発生します。良くなったり悪くなったりを繰り返す「まだら認知」の状態になるのが特徴で、そのため本人や周囲の人が認知症だと気付かないことがあります。最大の予防法は脳卒中を防ぐことで、バランスの良い食事や適度な運動を心がけることが大切です。