人は日常生活を送るうえで、無意識に「寝返る・起き上がる・立ち上がる・座る・歩く」といった動作を行っています。しかし、まだ若く健康な方ならば問題ありませんが、からだが不自由であったり、高齢者となるとそうはいきません。朝目覚めて起き上がるだけでも一苦労です。

理学療法士は、ケガや病気などで身体に障害のある方や、思うようにからだを動かしにくくなった高齢者が、生活するうえで必要な運動機能を改善に導いてくれる「動作の専門家」です。

  • guide_icon_1x
  • 理学療法士の概要

理学療法士とは、理学療法を用いて医学的なリハビリテーションを行う国家資格の技術者です。Physical Therapist(PT・フィジカル セラピスト)とも呼ばれています。高齢、ケガ、病気などで運動機能が低下した方の、基本的な動作能力が回復するよう、運動療法(治療体操ほか)や物理療法(温熱、電気刺激・マッサージ・光線など)を用いて治療を行います。

その際に、ひとりひとりの身体能力や生活環境を、医学的および社会的視点から十分に考慮したうえで、治療計画をつくります。平成28(2016)年3月末時点での、理学療法士の国家試験合格者累計数は139,214人です。

  • guide_icon_5
  • 理学療法士が目指すこと

理学療法士が目指すことの第一は、寝返る、起き上がる、座る、立つ、歩く、食事、衣服の着脱、排せつや入浴など、日常生活動作(ADL)の改善です。そのために、関節の動きや筋力を回復させたり、麻痺や痛みを軽減します。また、動作練習や歩行練習なども行い、機能・動作レベルの向上を目指します。

そして、その方の生活の質(QOL)が向上することも重要です。つまり、対象者ひとりひとりが自分らしく暮らしていけること、それが理学療法士の最終的な目標となります。

  • guide_icon_1x
  • 超高齢化社会における理学療法士

超高齢社会となり、対処するだけではなく「介護予防」の考え方が広がってきました。ただし、高齢者の場合、目まぐるしく身体機能や動作能力が回復するといった状況になるのは、なかなか難しいことです。そのため、その方の身体機能に合った理学療法を行い、「機能・動作レベルを維持していくこと」が最大の目標となります。

高齢者と長く接する介護士への伝達や、福祉用具の選定や調節、ケアマネージャーとの連携なども不可欠です。また、身体機能のみならず、精神機能の低下を防ぐため、利用者が楽しくできるリハビリを提案します。

  • guide_icon_3
  • おしまいに

理学療法士のおしごとは、高齢者のからだを支えることなども多いため、決して肉体的に楽な仕事ではありません。また、精神面も支えていくことから、人を思いやる想像力や献身的な心、根気強さ、そして明るくポジティブな精神が必要とされます。

理学療法士が、高齢者と接しながら活躍する場は病院やリハビリ病院、介護老人保健施設、老人訪問看護ステーション、特別養護老人ホーム、老人デイサービス、各有料老人ホームなどです。そのほか、高齢者の日常行動がスムーズになるよう家屋の改造などにも関わります。この高齢化社会において、これからますますニーズが高まる職業であることは間違いありません。

  • guide_icon_1x
  • 【おさらい】

理学療法士とは、理学療法を用いて医学的なリハビリテーションを行う国家資格の技術者です。高齢、ケガ、病気などで運動機能が低下した方の、基本的な動作能力が回復するよう、運動療法や物理療法(温熱、電気刺激・マッサージ・光線など)を用いて治療を行います。

日常生活動作(ADL)の改善だけではなく、生活の質(QOL)の向上も目指します。また、身体機能だけではなく、精神機能の維持・改善も行います。

高齢者の治療においては、医療施設、介護老人保健施設、訪問看護ステーション、特別養護老人ホーム、デイサービス、各有料老人ホームなどが働く現場となります。また、家屋改造などでも関わります。

■問い合わせ窓口:公益社団法人 日本理学療法士協会