- 夜間対応型訪問介護とは
夜間対応型訪問介護とは、利用者の方ができるだけ自宅で自立した生活を送れるよう、夜間(およそ20時?翌6時くらいの間)に訪問介護員(ホームヘルパー)が利用者の自宅を訪問し、生活をサポートするサービスです。自力では寝返りをうったりトイレに行ったりすることができず、付き添いが必要という方や、老老介護または一人暮らしのため、急な容態変化やケガなどに対応できない、といったような方が利用されています。
夜間対応型訪問介護には、「定期巡回」と「随時対応」の2種類のサービスがあります。
夜間の時間(※)に、定期的に利用者宅を訪問して、おむつの交換、体位の変換、トイレ介助、身体の清拭などのサポートを行います。おおむね30分程度の介護・介助となります。
※時間帯は、あらかじめサービス提供者と契約した時間帯内となります。
夜間に急に体調が悪くなった、ケガをしてしまった、転倒して起き上がれないなど、突発的に介助が必要となったときに訪問介護員(ホームヘルパー)を呼ぶことができるサービスです。
この呼び出しには、サービス事業者が提供する「オペレーションサービス」の利用ができる場合があります。オペレーションサービスとは、事業者が用意する呼び出し専用の端末を使ってオペレーションセンターや訪問介護員に連絡を取ることができる仕組みのことです。事業者は、利用者一人ひとりの心身の状況や、生活環境などを把握したうえで、アドバイスをしたり訪問介護員を派遣したりします。
◆なお、これらのサービスと名称が似ているもので、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」というものがあります。「夜間対応型訪問介護サービス」が訪問1回ごとに料金が発生するのに対し、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」は、月ごとの定額制となっているなど、まったく異なる別のサービスですので、注意が必要です。
詳しくは、「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」をご確認ください。
- 夜間対応型訪問介護を利用するには
夜間対応型訪問介護とは、利用者の方ができるだけ自宅で自立した生活を送れるよう、夜間(およそ20時?翌6時くらいの間)
夜間対応型訪問介護サービスは、要介護1?5の認定を受けた方が対象となります。
40?64歳で要介護状態となった方については、その原因が16種類の特定疾病による場合に対象となります。
また、直接利用者の介助にならないような作業や、介護をしているご家族を支援するような作業等は、サービスの対象外となります。
例:庭の掃除、ペットの散歩や世話、年末年始の大掃除、草むしり等
なお、要支援1?2の方は、地域によって受けられる場合もありますが、基本的にはサービス対象外となっています。
- 夜間対応型訪問介護のメリット・デメリット
定期的に巡回してもらえるので、一人暮らしの高齢者の場合には安否確認ができます。また、転倒、体調の変化といったような突発的なトラブルがあった場合も、すぐに助けを呼べる点は、利用者にとって大きな安心となります。
訪問ごとに料金が発生するので、訪問回数が多くなるにしたがって自己負担額が大きくなります。介護保険の支給限度額をオーバーしてしまうケースもあるので、注意が必要です。
- 夜間対応型訪問介護の費用はどれくらい?
利用者負担額
(1割負担の場合) |
利用者負担額
(2割負担の場合) |
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基本料金 | 1,134円 | 2,268円 |
定期巡回/回 | 431円 | 863円 |
随時訪問/回 | 656円 | 1,314円 |
24時間通報対応加算/月 | 688円 | 1,375円 |
※東京都立川市にあるサービス提供者の一例
現在、夜間対応型訪問介護はサービスの提供者が少ないのが実情です。希望するサービス内容や、訪問の時間帯に対応してもらえるのかなど、契約の内容については、提供者によく確認しておくことが大切です。
夜間対応型訪問介護を利用する際には、ケアマネージャーなど介護の専門家に相談し、安心してサービスの提供を受けられるようにしましょう。
- 【まとめ】
・夜間対応型訪問介護とは、夜間に訪問介護員が利用者の自宅を訪問し、生活をサポートするサービスです。
・サービスには、定期巡回と随時対応の二つがあります。
・もしものときに助けを呼べたり、定期的に巡回してもらえることは、利用者にとって大きな安心となります。しかし、訪問1回ごとに料金がかかるので、訪問回数が増えると自己負担額も多くなる点には注意しておきましょう。
現場での経験を活用し、その方の今の状況だけでなく、入居後にどのような生活を送るのかも
説明しながら、適切な施設選びをサポートするよう心掛けている。