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認知症がある方の老人ホーム選び

認知症がある方の老人ホーム選びは、認知症の進行度合いやお身体の状態により重視するポイントが異なります。本人の希望を尊重しつつも、客観的な立場にあるケアマネジャーなど専門家と相談し、しっかりと受入れができる施設に入居することで、結果的に本人も安心して過ごせるようになるケースもあります。施設見学の際に以下の6つのポイントを活用してください。 認知症がある方の老人ホーム選びは
認知症のどのレベルまで受入れ可能か?認知症のどのレベルまで受入れ可能か?
自立した生活が可能な軽度の方から日常生活 自立した生活が可能な軽度の方から日常生活に支障をきたし意思疎通が困難な重度の方まで、認知症のレベルに応じて施設の受入れ基準が異なります。まずは、施設に本人の状態を伝えて、受入れ可能かどうかを確認する必要があります。

 
既に入居されている方の表情はどうか?既に入居されている方の表情はどうか?
実際に足を運んで施設を見学することが大切です 実際に足を運んで施設を見学することが大切です。既に入居されている方が穏やかな表情で過ごしているか、また介護スタッフが本人のペースに合わせ、否定せず共感しながらコミュニケーションをとっているかなど施設の様子を肌で感じてください。

健康管理はどうか?健康管理はどうか?
日常的な身体面のケアである食事や水分の摂取、排泄の支援、睡眠の調整、医療的な支援 日常的な身体面のケアである食事や水分の摂取、排泄の支援、睡眠の調整、医療的な支援としてバイタルサインや気分の観察、服薬管理や副作用の確認などがきちんと実施されているか。また、緊急時の医療連携が整備されているかなどもチェックポイントです。

 
介護・看護職員の認知症の専門性介護・看護職員の認知症の専門性
認知症ケアは、高い専門性とスキルが要求されます 認知症ケアは、高い専門性とスキルが要求されます。認知症に詳しい職員がいるか、職員が勉強できる環境が整えられているか、人員体制は手厚いか、施設として積極的に認知症ケアを強化しているかなどもチェックしましょう。

認知症の方が安心できる居住環境か?認知症の方が安心できる居住環境か?
居室やトイレ、風呂などにわかりやすい案内板を掲示した居住環境づくり 居室やトイレ、風呂などにわかりやすい案内板を掲示した居住環境づくり、光や音などの刺激を調整する、なじみの物を置くなど落ち着いて、安心できる場所づくりを心がけているかなどがポイントになります。居室のドアを閉めると暗くて不安になる方のために、外の気配を感じられるようドアを開けてのれんにするなど本人の様子を見ながら調整しているケースもあります。

 
受入れ実績受入れ実績
同様の認知症の症状で受入れ実績があるか 同様の認知症の症状で受入れ実績があるか、どんな症状でも受入れ可能なのか、重度ケアを得意としているのか、もしくは、比較的軽度の方のユニットケアに力を入れているのかなど、認知症のレベルや本人の状態にあった施設選びが大切です。施設の認知症ケアの方針や介護体制もチェックしましょう。

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認知症と老人ホーム入居に関するお悩み

認知症の方の介護で重要なことは、「できないこと」に気をとられるのではなく、「できること」や「意欲」を見逃さないことです。そして、その人の歩んできた人生を理解して関わる姿勢が大切です。まずは認知症の方の行動や心理状態を理解することから始めましょう。 認知症の方の介護で重要なことは
認知症の方に限らず、若い世代でも、転居や転職
老人ホームへの入居を嫌がる(入居拒否)1.老人ホームへの入居を嫌がる(入居拒否)
認知症の方に限らず、若い世代でも、転居や転職で住まいや職場が変わる際、新しい環境に慣れるまでに時間がかかるのではないでしょうか。認知症の方はなおさら、知らない人々に囲まれ、慣れない場所で過ごすことになりますから、不安や緊張で混乱してしまいます。そう言った場合は、デイサービスやショートステイ、体験入居などで少しずつ慣れてもらいながら、入居のタイミングを探ることもできます。

また、家族が本人のためと思って入居を勧めても、自身が認知症でケアを受ける必要性を理解できない場合もあります。強く説得すればするほど、本人のストレスも増して状況が悪化する場合があります。例えば、「病気で治療が必要だからお医者さんに診てもらいに行きましょう」「退院後のリハビリをもう少し頑張ってから家に帰りましょう」などワンクッション挟んだ説明の仕方で、本人に納得してもらう方法もあります。

あせらず、できる限り不安を取り除き、ケアマネジャーや入居相談員など介護の専門家と相談しながら、慣れていくことが大切です。

徘徊2.徘徊
昼夜を問わず外出する、買い物に出て自宅に帰れなくなった、自宅の中でトイレの場所や自分の部屋を間違える、仕事に行くので出かけたい…などがあります。認知症による見当識障害や短期的な記憶障害の進行で、自分がいる場所や時間がわからなくなり、不安やあせり、落ち着かないなど心理的原因が
昼夜を問わず外出する、買い物に出て自宅に帰れなくなった
考えられます。徘徊を減らすことよりも不安を緩和することが必要です。

 
昼夜逆転・睡眠障害3.昼夜逆転・睡眠障害
夜間眠らずに、歩き回って大声を出す、逆に日中熟睡していることが多い昼夜逆転状態になることがあります。認知症の進行で体内時計の調整機能が失われている場合や寂しさや不安で眠れない、部屋が暗くて眠れないなど居住環境や身体的・精神的な様々な要因が考えられます。眠れない理由を探り、
夜間眠らずに、歩き回って大声を出す、逆に日中熟睡
できるだけその原因を取り除いていくことが大切です。

声出し・興奮・暴力4.声出し・興奮・暴力
認知症の症状のひとつに突如興奮状態になって大声を出したり、暴力をふるったりすることがあります。せん妄による意識障害や幻聴で混乱したり、不安など心理的要因で精神的に不安定な状態になっている場合があります。原因を探ることは後回しにし、まずはたかぶっている感情を沈静化することが
認知症の症状のひとつに突如興奮状態になって大声を出したり
必要です。話を聴いたり、そばで一緒に過ごしたりしながら少しずつ感情が安定するのを待つ、暴力が出ている時は離れて様子を見る、ということも必要です。

認知症による暴言・暴力とは


 
入居後の帰宅願望5.入居後の帰宅願望
必ずしも自宅に帰りたいという欲求ばかりではなく、自分の居場所や時間がわからなくなっていることがあります。子どもの頃に住んでいた家に帰りたい、落ち着かないから別のところに行きたいなど、本人にとっては目的や理由があります。帰宅の訴えを否定するのではなく、話を聴いて、不安や孤独感
を和らげることが大切です。散歩や趣味活動などで気分転換を図ったり
を和らげることが大切です。散歩や趣味活動などで気分転換を図ったり、また、体調が悪くて帰宅願望が出る場合もあるので医師と連携した身体面のケアも大切です。

介護拒否6.介護拒否
薬の概念を忘れて服薬を拒否する、入浴の効果を忘れて着替を拒む、など脳の機能が低下することが原因だったり、「自分でできなくて歯がゆい」「介助者が苦手」「介助者に見られるのが恥ずかしい」など感情的要因で介護を拒否していることがあります。例えば、「今日も暑いですね」といった世間話から始めて、少し話が弾んだ後に「暑くて汗をかいているなら、お風呂でもどうですか?」と自然な流れで誘うなどゆっくりと穏やかに接することを心がけましょう。 薬の概念を忘れて服薬を拒否する、入浴の効果を忘れて着替を拒む

認知症

参考文献
認知症介護研究・研修センター運営 / 「続・初めての認知症介護 徘徊・興奮暴力・帰宅願望編」解説集
https://www.dcnet.gr.jp/support/research/center/detail.html?CENTER_REPORT=228 / 2017年6月30日アクセス
老人ホームの認知症ケアへの取り組み例


老人ホームの認知症ケアへの取り組み例

認知症の方が老人ホームに入居するメリットは、家族の介護の負担を減らすだけではありません。規則正しい生活で認知症の進行を抑制し、ユニットケアや趣味活動支援で社会性を取り戻すなど、専門的なケアで、適切な支援があれば、希望と尊厳をもって生活することができます。老人ホームの認知症ケアの取り組み事例をご紹介します。 認知症の方が老人ホームに入居するメリットは、家族の介護の負担を減らすだけではありません
認知症専任の職員を配置認知症専任の職員を配置
認知症ケア専門士など専門資格を持った職員を配置している施設や
認知症ケア専門士など専門資格を持った職員を配置している施設や、職員の研修が充実している施設では、高い専門性とスキルをもとに認知症ケアにあたることができます。本人の尊厳を守る認知症介護に大きな役割を果たしています。

 
パーソン・センタード・ケアの実践パーソン・センタード・ケアの実践
パーソン・センタード・ケアとは、認知症をもつ人をひとりの「人」として尊重し
パーソン・センタード・ケアとは、認知症をもつ人をひとりの「人」として尊重し、その人の視点や立場に立って理解し、ケアを行おうとする認知症ケアの考え方です。本人も周囲に受け入れられ、尊重されていると実感できるようになっていくことが目標となります。

医療面のサポート医療面のサポート
認知症の方は理解力・判断力の障害などの進行により
認知症の方は理解力・判断力の障害などの進行により、服薬管理やご自身の身体の不具合を伝えることが難しくなります。地域の医療機関と連携し、訪問診療や日常の健康チェックを定期的に行なうなど医療サポートを実施しています。なかには、神経内科医の訪問診療や、地域のメンタルクリニックと連携を強化している老人ホームもあります。

 
認知症の緩和に効果的なレクリエーション認知症の緩和に効果的なレクリエーション
認知症ケアに有効とされる脳に刺激を与え活性化するプログラムを取り入れたり
認知症ケアに有効とされる脳に刺激を与え活性化するプログラムを取り入れたり、映画鑑賞やアロマセラピー、生け花、書道などの室内レクリエーションやお花見や水族館見学などの外出レクリエーションなど趣味や外出活動の支援で生活に潤いを増やす取り組みをしています。

認知症の方の専門居住フロア、<br>わかりやすく安全な居住環境
認知症の方の専門居住フロア、
わかりやすく安全な居住環境
認知症ではない方と居室を分けることで、より専門的なケアを実施している老人ホームがあります
認知症ではない方と居室を分けることで、より専門的なケアを実施している老人ホームがあります。各居室の入口に思い出の品などを飾るメモリーボックスを設置したり、トイレに目印となる案内板を掲示してわかりやすくしたり、建物内が回廊式になっていたりします。また、玄関やエレベーターが施錠されているなど徘徊対策も整備し、安全を確保しています。
 
家族とのコミュニケーション家族とのコミュニケーション
入居後、家族と会うことは不安を解消する一方で
入居後、家族と会うことは不安を解消する一方で、逆に寂しさが増して混乱してしまう場合も多いようです。その場合は、直接会うことを控えるよう職員がアドバイスしたり、職員が仲介して電話で入居者の様子や連絡事項を伝えたり、入居者が家族と手紙をやり取りして、つながりを感じてもらうなど工夫しています。また、職員を担当制にして一貫性を確保している施設もあります。
ユニットケアユニットケア
専任の介護職員を配置し、完全な個室に共有スペース
10人程度の生活グループに区切り、専任の介護職員を配置し、完全な個室に共有スペース(台所・食堂・浴室など)を併設したひとつのユニットで介護をします。少人数制で馴染みのあるスタッフや認知症のレベルが近い入居者同士でプライバシーを確保しながら人と交流しやすい環境できめ細かなケア受けられます。
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認知症の方の老人ホーム入居相談事例

入居相談事例をもっと見る
認知症の姉、家はゴミ屋敷、近所迷惑、在宅では限界
64歳 女性 要介護2 認知症(ご相談者:妹様)

外出願望の強い認知症の姉 外出願望の強い認知症の姉
一人暮らしの64歳の姉(非婚、子供なし)が認知症になり、家はゴミ屋敷になっています。ゴミの出し方のルールが守れず、下着姿のまま裸足で外に出たりしています。そのためご近所や管理人の方から、苦情が多くあります。このままでは周りの方に迷惑がかかるので、施設を考えていますが、姉は納得してくれません。外出願望が非常に強く、自由に外に出られて、自宅の近くなら考えると言っていますが、なかなか希望に合う空室のある施設がありません。姉は薬剤師をしています。実際に行っているかどうかはわかりませんが、今も薬剤師の勉強がしたいため、外出をしたいとのことです。
一人暮らしの64歳の姉(非婚、子供なし)が認知症になり
優先すべきは安全と安心 優先すべきは安全と安心
ご本人は駅から近い場所でなければ見学にも行かないと言うので、まずは駅近くの施設を見学しました。
しかし、「診療情報」、「ご本人面談の結果」、「外出を自由に」が理由で施設からお断りされてしまいました。
ご相談者は、断られたことがショックでどうすれば良いのかわからない、このまま本人が分からなくなるまで在宅生活を続けるしかないのかと悩まれました。
私は、「本人の希望を全部聞いていたら見つかりません。本人は絶対に家で大丈夫と言います。ですから、自宅から近く駅から近くではなくて、しっかりと受入れができる施設に入居した方が安心です」と提案しました。外出は自由にできなくなりますが、ホームドクターの指示のもと、薬の処方や病院の受診などの対応をして頂いた方が、安全が確保されるとも伝えました。
その後、やはり一人での生活が限界になられ、当相談室で提案した、どのような認知症状の方でも受け入れをする施設に入居されました。その際、ご本人は強く拒否されましたが、ご本人のためということで、なかば強引の入居でした。
それから数ヶ月後、環境の変化にも慣れ、拒否されていたことが嘘のようにご本人も落ち着いて、不穏なこともなくなり、ご家族の方も安心されています。ご本人が安全に生活でき、ご相談者様も安心していただける施設を提案させていただきました。

認知症状悪化で退去を迫られています
認知症状悪化で退去を迫られています
91歳 女性 要介護3 認知症(ご相談者:妹様)

退院後のホーム探し 退院後のホーム探し
母は3年ほど前から、介護付有料老人ホームに入居をしておりましたが、最近になり認知症が進み、頻繁にナースコールを押すようになりました。その数は日に100回以上です。
1度コールを押すものの、なかなかスタッフが来てくれず、続けざまに何度もコールを押してしまう。それでもスタッフは来てくれない。すると今度は部屋を出て直接スタッフを呼ぶ、あるいは他の人の居室に入ってしまうという悪循環におちいりました。訴えたい内容のほとんどが不安や身体の痛みですが、病院の検査では異常が見つかりません。結果、認知症状の疑いで入院に至るわけですが、問題は退院後です。ホームからは「対応ができないので、他のホームを探してください」と言われてしまいました。こういった症状でも対応していただけて、退去のリスクが軽減できるホームを希望します。
介護付有料老人ホームに入居をしておりましたが、最近になり認知症が進み

優先すべきは安全と安心 優先すべきは安全と安心
過去に同様の症状で受け入れ実績があり、スタッフを多く配置したホームにご入居いただきました。以前入居していたホームの人員配置は、入居者3名に対しスタッフ1名(3:1)でしたが、今回は2:1に強化。さらに、ヘルパーステーションの向かいにある居室に入居いただき、迅速な対応が可能となりました。
ご入居後、懸念していた症状が見られましたが、不安を取り除くため、リビングで他の入居者様やスタッフと接する時間を多く取り、ナースコールにも迅速に対応。お母様の声にしっかりと耳を傾けていただくことで、今ではすっかり落ち着かれております。
今回のように「何度もスタッフを呼び出してしまう」、「他の入居者様の居室へ入ってしまう」といった症状が見られる場合、ホームによってはお受け入れが困難となる場合があります。その他認知症による徘徊や、介護拒否、不潔行為、声出しなども注意が必要です。過去にご入居されたお客様データや相談員の経験をもとに、お母様の状態に合ったホームをご案内しました。


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認知症の方の老人ホーム選びまとめ

認知症がある方の老人ホーム選びは、入居拒否や介護拒否などの問題で難しくなりがちです。まずは認知症の方の行動や心理状態を理解した上で、施設を探しましょう。認知症になったらすぐに施設に入居しないといけないわけではありませんが、日常生活で安心・安全を確保できなくなるような事態は避けたいものです。しっかりと受入れができる施設に入居することで、結果的に本人も安心して過ごせるようになるケースもあります。専門的なケアや適切な支援があれば、希望と尊厳をもって生活することができます。


 
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